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青い文学 感想をずらずら~っと [アニメ]

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太宰治の「人間失格」、坂口安吾の「桜の森の満開の下」、夏目漱石の「こころ」
太宰治の「走れメロス」、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」、「地獄変」、この計6作品から
全12話で放送された青い文学がさきほど最終話、地獄変を終え、終了しました。

けっこう、楽しめたんで、以下、楽しめた理由をずらずら~っと並べてみました。

どの話も、一度は聞いたこと、または、読んだことがあるような日本を代表する作品
で、話の内容も読んだことはなくても、知っていたりするレベルなものですが、
実際、原作の方を作家が書いたものそのまま読むと、意外に難解だったりするものも
あると思います。

太宰治の作品でも、走れメロスは子供の頃何度も読まされたw作品であるかもしれませんが
人間失格はなんか、アダルトな感じがして、しかも、内容がとっつきにくい上に
難解な感じがして敬遠するタイプの作品ですよね・・・芥川龍之介の蜘蛛の糸は
誰もが知っている有名な話ですが、地獄変は知っていても読んだことはありませんでした。
そんなあまり作品を知らない私でも、けっこう全体的に楽しめたのは、作品の
本筋は変えないで、話を分かり易く改変していたからかな~って思います。

ちょっと前にジャンプの漫画家、小畑健、久保帯人、許斐剛がこれらの作品の表紙絵を
描き下ろして、本屋で、オオッ表紙がかっこいいと手に取った人も多いと思います。でそれらの
漫画家がキャラクター原案ということも良かったですね。

人間失格(小畑健)、桜の森の満開の下(久保帯人)、こころ(小畑健)
走れメロス(許斐剛)、蜘蛛の糸+地獄変(久保帯人)

こころと、蜘蛛の糸+地獄変はそれぞれ、1時間SPで放送されました。
あとは普通に30分放送です。

後は続きからどうぞ
 
 

今回、この6作品の中で面白かった順に順位をつけると(私的な順位)

1位 地獄変
2位 こころ
3位 桜の森の満開の下
4位 蜘蛛の糸
5位 人間失格
6位 走れメロス

こんな感じでしょうか。 

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地獄変は、青い文学の中の最終話だった話ですが、その前にやった蜘蛛の糸に
ちょっと関連づけられていて驚きでした。本当の原作の方ではこの2つの作品って全然
関係ないですよね??(地獄変をよく知らないけどw) 良秀が描き上げた絵の中に
処刑されたカンダタの絵も入っていたんですよね~あと、国王もw 最後に出来上がった
絵が出るシーンは、すごい映像美だったような気がします。CGが効いてた!
それと、娘の美月を焼き殺すシーンの映像が、またものすごかった。
自分の究極の芸術を追究した男が自分の娘が焼き殺されるのを見て描いた絵って
ほんと地獄の業火って感じですよね・・・その壮絶な絶景が凄かった・・。

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出来上がった絵にカンダタと国王の姿がw 


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こころ ・・Kを下宿先に下宿させてから、彼が自殺してしまうまでを、夏編と
冬編の2種類で描いています。夏編は、夏の青い空と、さわやかな空気の中の
感じの中、物語を淡々と描いていて、こっちは、先生がメインな話になっていて、
先生視点で描かれています。話の内容は変わらないのですが、最後のKが自殺
してしまう所が爽やかな音楽と映像が効いて、より鮮明な残酷さが伝わってきて
斬新な感じがしました。

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K・・・゚・(ノД`)・

冬編の方は、Kの方をメインに、冬らしいちょっと重苦しい雰囲気と薄暗い感じを
全面に、夏編と違って爽やかさに関しては皆無といった感じで描かれていました。
ただ、冬編の方のほうが、Kメインで彼の心の動きや表情がよく現れているせいか、
より感動したかもしれません。湯たんぽを自分の布団の中に見つけた時のKの
嬉しそうな顔がほんとに嬉しそうで、ちょっと涙がでました。あと、冬の方は
先生の眼鏡がいつも白く光っている感じで、先生の事を語らない分、彼の残酷さが
描かれていたような気がします。

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左が夏の方のKの遺書 右が冬

しかし、Kのような精神力の強そうな大男が、女をとられた事で自殺ってw


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桜の森の満開の下は、水樹奈々が彰子という、都の女の役をやった
わけですが、この彰子がすごく良かった。ものすごく残酷なんですが、ものすごく
カワイイんですよね。歌とか歌うんですが、水樹奈々ファンにとっては感動ものって
感じで数曲披露されてました。青い文学の中では全体を通して、主役はほぼナビゲーター
でもある堺雅人が声をやるんですが、桜の森の満開の下の主役の山賊の男の声は、
なんかイマイチだったような気がした。彼の声ってがたいのいい山賊の男って感じ
じゃないですよね~w
けっこう、コメディ的な感じとミュージカルのような要素もあったかもしれません。
残酷なのに、笑える・・ 彰子が人の生首を並べていてもなんかカワイイ、ツンデレ
にしか見えないんですよね。 

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この男の声を堺雅人ってw どう考えてももっと野太い声の人にやらせなきゃだめだ



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蜘蛛の糸は有名な話ですが、カンダタの声は、その後、地獄変と繋がっていると
いうこともあって、地獄変の主役の声をやる堺雅人がやるのではなく、宮野真守
がやってました。なかなかの熱演だったと思います。いつもより低めな声出して
ましたね。(途中からいつもの声になってましたがw) で、この蜘蛛の糸に出てくる
国王の声が浪川大輔なんですが、国王は引き続きの地獄変の方でより重要な役で
出てくるわけです。地獄変の主役の絵師、良秀は蜘蛛の糸のラストに、処刑された
カンダタの前にその光景を見つめる男で出てきます。 作品の中ではカンダタの
極悪非道っぷりが表情豊かに描かれていて、映像もかなり緻密な感じがしました。
動きがすごくよかった。処刑された後地獄に堕ちた時の地獄の描き方も、まさに、
これが地獄って感じで良かったと思う。地獄変も、この蜘蛛の糸も両方、映像的に
かなり楽しめる作品だったと思いました。この2作品は特にBlu-rayでまた見たいって
思わせる作品ではないかと。


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人間失格・・ほんと暗い話です。笑える部分なんてこれっぽちもなく
ただただ、ダメ人間の葉蔵の話を延々に・・って感じで、なんていうか、
ほんとタイトル通り、人間失格・・w 女にだらしないというと変ですが、女の
方が葉蔵をほっとかないって感じで、ダメ人間なんですが、女に関しては事
かかないっていう所とかもあちゃーって感じでw 子供の頃からのトラウマなような
ものでお化けのような幻影を見ちゃったり、あと、流されやすいっていうか・・
実家からの仕送りがないと死んじゃうしかないとか言っているようなタイプの
人間ですからね・・。 一回、朴璐美が声をやっていた何とかとかいう女と
鎌倉で心中するんですが、1人だけ生き残っちゃう所とかも、なんかなあって。
この人間失格だけ、全4話という長編なんですよね~ほんと見ているのも辛い
暗さ、そして、葉蔵のヘタレっぷりでした。この人間失格は、今、なんと
ディレクターズカット版で劇場公開中っていうからすごい。これを見にいく人が
いるのか?見たら、ただただ暗い気持ちになりますよw


以上、各作品に対する、私のちょっとした感想等を書きました。たいした事
書けなくてすみませんw 
あ、メロス書くの忘れたw 主な出演声優陣はタグの部分に書きました。
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コメント 2

まこたま

地獄変と蜘蛛の糸は確か関連は無かったはずですね~。
私の記憶が確かならば、ですがw
地獄変の救われなさっぷりも異常です。

カンダタ男前ww

人間失格の鬱度はもっと異常ですw
中学生の時に読んで、もういいだろこれって思いましたからw
今見るとまた別の感想を持つのかも知れませんが、
さすがに好んで読んだり見たりしようとは思わない作品ですw
by まこたま (2009-12-27 15:57) 

kaz777

一度も見たことなかったんだけど、しまったか?
『桜の森の満開の下』は野田秀樹の『贋作:桜の森の満開の下』を見たことがありますが、これは面白かったです。
by kaz777 (2009-12-28 00:02) 

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