氷菓 第二十一話 手作りチョコレート事件 レビュー [アニメ]
「つまり、ふくちゃんはこう言いたいわけね。型に入れて
冷やして固めただけのチョコは手作りじゃないと。
だから受け取れないと。そう言いたいのね?」
おおっ!? いきなり摩耶花と里志の修羅場か…!
どうやら、摩耶花のバレンタインチョコは受け取って
もらえなかったらしい。摩耶花は怒って、里志の目の前で
受け取ってもらえなかったチョコレートをバリバリ食べて
宣言した。
「来年! ふくちゃんが満足するような傑作を、
その横っ面に叩きつけてやるんだから!」
というのが、鏑矢中学校3年の時の話…
そして、1年が経ち、再びバレンタインデーの季節が
やってきた。
後は続きからどうぞ
「摩耶花さん!応援しています!」
古典部の部室では摩耶花と千反田がバレンタインのチョコの
話をしている。摩耶花は今年こそは里志にチョコレートを
受け取ってもらおうと、並々ならぬ気迫でチョコ制作に挑む
ようだ。里志は部室には居ないので、奉太郎に、この事は
里志には絶対秘密にしろと念を押す摩耶花。
奉太郎が一人で下校しているとゲーセンの前で里志に
出くわす。里志にゲーセンに誘われ、急いで帰る理由もないので
ゲーセンによっていく事にする奉太郎。
二人とも中学以来らしい。プレイするゲームは
電脳戦機バーチャロン、里志はバイパーⅡ、奉太郎はライデン。
しばらくプレイしていて、奉太郎は里志のプレイスタイルから
違和感を感じる。中学時代の里志は勝つことだけを目的とした
プレイで、負けると悔しがり負け惜しみも凄かったのに、今は
そんな所が微塵も感じられず、里志は勝負に負けた。
「なあ、さっきの最後、なんで無理に突っ込んできた?」
「ロボットものなら、白兵戦はロマン…だと思わないかい?」
勝ち負けではなくロマンを取る…これが今の里志。
この里志の変化はどう取っていいのかね、いつから里志は
こういう感じになったのか? これはいい変化なのか?
里志の諦め加減は今まで散々出ていたが、なんか、
そんなにポジティブな感じはしないような・・・。
摩耶花と千反田は、摩耶花のチョコレートに使うラッピングを
選びに行っていた。そこで、摩耶花に「ところで、ちーちゃんってさ
好きな人いないの?」と訊かれる千反田。
千反田は照れまくった後に…
「その…私は…」
と口を開くが、その後、千反田が何て言ったのかは出なかった。
なんて言ったんだろう。
その直後のカットが奉太郎だったっていうのがまた意味深。
バレンタインデーの日…
朝、奉太郎が起きると、部屋の前に小箱が。
お姉様からのチョコ!
「板チョコ一枚おみやげです。折木供恵よりふるえる哀をこめて」
なんだ哀ってww
登校途中…
千反田に会ったので、一緒に登校する奉太郎。摩耶花のチョコは
準備万端らしいが、今日は漫研を抜け出せないので、古典部部室に
チョコを置いておくそうだ。 で… 千反田は奉太郎にチョコを
あげないのか??
「折木さん、その…今日がバレンタインデーですが」
「!」
き、緊張の瞬間だな~。
千反田はチョコくれるのか!?
「わたしの家では、本当に親しい方にはお歳暮やお中元を
お贈りしないことにしているんです。ですので、バレンタインも…」
それって…どうなの?←奉太郎心の声
結局、奉太郎は千反田からチョコをもらえなかった…orz
放課後…
外はみぞれがすごい勢いで降っている。地学準備室は寒いので
奉太郎は部室へは行かずに、図書館へ行くことにする。
摩耶花は地学準備室の机の上に里志へのチョコを置いておく。
里志は部室へ向い、千反田も部室へ。
千反田が部室に行くと、机の上に摩耶花が作ったチョコが
置いてあった。チョコを見て嬉しそうな千反田。
暫くして、図書室の奉太郎の所に、千反田がやってきて
まだ里志が来ていないと言ってくる。
あれ、里志、さっき、奉太郎と別れた後に、部室行くって
言っていたのに行ってないの??
奉太郎は、里志なら、30分くらい前に部室に行ったよと
千反田に告げ、千反田はそれならもう少し待ってみると
言って、部室に戻っていった。
みぞれが止んで、奉太郎が帰ろうとすると、千反田が血相を
変えて図書室に入ってきた。里志も一緒だ。奉太郎が明日に
してくれと帰ろうとすると、千反田は奉太郎の前に立ち塞がって
奉太郎を止めてくる。
「ごめんなさい、でも話だけでも聞いてください。
わたしがいけなかったんです、迂闊に部屋を空けるから。
摩耶花さんに申し訳なく…」
ちょっと、千反田、震えちゃってるじゃん。
さすがの奉太郎も異常を察知。いったい何があったんだと
里志に訊くと、里志は「いや…それが…」と答える。
「摩耶花さんのチョコが、盗まれたんです!」
(゚Д゚)ハァ?
チョコ泥棒??
奉太郎は大きな溜息を一つついて、チョコ捜索に協力すると言った。
さすがの奉太郎も、チョコが盗まれたと知った摩耶花の顔は見たく
ないと思っているんだが…
なにしろ俺は、ホラーは苦手なんだ←奉太郎心の声
で、映ったカットが…
摩耶花に失礼すぎるだろw
地学準備室へ向かおうとしたら、4階への西階段はワックス
塗りたてで使えなかったので、東階段から部室へ。
その途中、ポスターを貼っている生徒に意見を求められる。
「ちょっとごめん、これ、水平かな」
奉太郎「いびつだな」
千反田「台形?」
里志 「下げすぎたね」
と、それぞれ意見を述べて、部室へ。
「ここに、置いてあったんです。透明なビニールのラッピングで
大きさはこれくらいのハート型です」
これくらいという大きさは、かなり大きい。
チョコがなくなったのは、千反田が里志を探しに行っている間の
15分間ほどの間、千反田は自分がその15分の間、鍵をかける
手間を惜しんだばかりにチョコがなくなったと、かなり、自分を
責めている。
つい最近の事なので、さっきポスターを貼っていた者なら
通った人を見たハズなので、訊きに行くと、通った人は3人…
千反田、奉太郎、里志だけだという。ということは犯人は
まだ4階に居る!?
4階に入っている部活は…
古典部、軽音部、天文部、思想研、まだ帰っていないのは
古典部と天文部だけだと里志は言う。
「に、しても珍しいね。奉太郎がやる気なんてさ」
里志に言われて、奉太郎、ちょっと怒ったような顔していた。
そりゃそうだ、摩耶花と里志の為に探しているんだからねえ…
しかも、千反田が激しく狼狽してるんだから、里志の呑気な
感じもなんかなあって…っていうか、なんか里志の態度が…。
「でも、何のためにこんなことを…」
と千反田が呟く。確かに、人のチョコと盗む動機が
イマイチわからない。わざわざ、古典部の部室の机の上に
あった、明らかに心がこもりまくったでっかいハートの手作り
チョコを誰かが盗むかぁ?という感じがするよね。
とりあえず、まだ残っている天文部からあたってみる事に。
あ、天文部、沢木口さんが出てきた。千反田は沢木口さんが
出てくるとすぐに「チョコレートを返してください!!」と
シャウトしてくる。焦って、千反田を止めて、代わりに、
里志と奉太郎が、事情を話すが、なんか、天文部の人達は
関係なさそうだな…
ミスリードっていうか、もう、みるからに無関係w
部室に戻り、奉太郎が女子トイレはチェックしたか?と言うと
千反田はすぐに女子トイレに探しに行く。
残った、奉太郎と里志の会話と映像的に、里志が犯人だと
いう事がわかったよ… 奉太郎にはこの場をおさめる為に
何か案があるのだろうか? っていうか、里志は、なんで
摩耶花のチョコを…
この小さな巾着の中にアレって入るの??
チョコがなかったと、千反田はションボリ戻ってくる。
こうなってくると、千反田が一番可哀相に思えてきた。
その直後、摩耶花が部室にやってくる。摩耶花は開口一番
チョコはどうだったかと、里志に訊いてくる。
千反田はすぐに、摩耶花に、チョコが盗まれてしまった事を
謝るが、摩耶花は「そっか盗まれちゃったか」と何かを悟った
ような口調で言う。
その摩耶花を見た奉太郎…
ハッとしてたね。自分の予想とはまったく違う反応を
摩耶花がしたんで驚いたのと… それと…?
摩耶花は千反田に気にするなといって帰っていき、千反田は
再びチョコレートを探そうと部室を出て行こうとするが
奉太郎が千反田を止める。
奉太郎が千反田の手首を掴んでまで止めるシーンは
ドキっとしたね。かなり、ギュッと手首掴んでた。
しかも…
振り向いた千反田が泣いていた…
奉太郎は犯人の目星はついていて、それは天文部の中山という女子が
スカートの中に隠しているとかなんとか言い、自分がチョコレートを
取り返して里志に渡すから、心配するなと言って、千反田を家に帰す…
もちろん、嘘を言っていたわけだが…
千反田が帰った後、暫く部室に里志と一緒に残り、外が真っ暗に
なってから里志と一緒に帰る奉太郎。
「里志、その巾着を貸せ」
里志の巾着を手に取ると、巾着を大きく振る奉太郎。
中からは、カシャッと音が。奉太郎は巾着を里志に返し…
「伊原のチョコをお前に渡す。これで千反田との約束は果たした。
伊原のチョコを盗んだのは… 里志だ」
「見事だ、ホータロー」
奉太郎は最初から、チョコを盗んだのは里志だと思っていた。
確信したのは、ポスターを貼っていた工作員と話したとき。
里志は「下げすぎたね」と言った。事前に「右を下げたほうがいい」と
言っていなければ、そんな返答はしないだろう。
おそらく里志は3階男子トイレに隠れて、千反田をやり過ごし
無人の部室でチョコを回収する、チョコが大きかったので、その場で
砕いた… 里志、ドイヒー…。
「そいつを砕くとき。迷わなかったのか」
奉太郎はこれで、去年の4月、女郎蜘蛛の会の件で千反田を騙した
時に里志が話を合わせてくれた事の借りを返したと言う。
よく考えたら、千反田はダマされてばっかりだなあ…今回も、
女郎蜘蛛の時も…。
奉太郎は里志の胸ぐらを掴み、もし冗談でこんな事をしたというなら
千反田と摩耶花の分も代理して里志をグーで殴ると告げる。
里志は、言いたくないが、言わないといけないんだろうなあと
言って、理由を語り出す…
里志はこだわらない事だけにこだわるようになったという。
それは、この前ゲーセンで奉太郎が感じた違和感…
こだわる事をやめて以来、毎日が楽しいという里志。
しかし、一つだけ問題があるという。それは摩耶花だった。
「摩耶花はいいよ。本当にいい。あんな子は他にはいない。
その摩耶花が僕に一緒にいて欲しいだなんて、夢みたいな話さ」
「なら…!」
「だけどだよ…僕は摩耶花にこだわってもいいのかな?
僕は、間違いなく摩耶花と一緒にいたい。
でも、こだわりたくないんだ。全部僕のワガママだよ。
摩耶花の気持ちなんて考えてない。
あまりにも自己中だと思わないかい?
摩耶花をないがしろにはしたくないのに…
それに今の気楽さを手放して摩耶花を受け入れてしまったら
昔の自分に戻ってしまうかもしれない。
それを怖いと思ってしまうんだ」
「だから受け取らなかったのか?」
「そうとも。そして今年だ。なのにまだ僕は答えが出てないんだ。
受け取れないチョコを受け取らない方法はこれしかなかった」
「だが、お前は千反田を傷つけた」
「ホータローみたいに、うまくはいかないね。
僕と摩耶花の誤算は千反田さんだった」
(;´Д`)里志、色々と複雑な思いがあるわけだねえ…
こだわらない事にこだわらないなら、摩耶花のチョコも、もっと
気楽に受け取ればいいのに。チョコを受け取る事=摩耶花の
気持ちを受け入れるという風に直結してるのが解せない。
摩耶花をないがしろにしたくないという気持ちはわかるが
なんというか… 気楽に生きているという割りには、そんなに
気楽じゃないように見える。極端なのかな?
摩耶花を呼び止める千反田。
摩耶花は千反田に謝ってくる。摩耶花はチョコを盗んだ
犯人が、里志てある事を知っていたのだ。千反田、事情を
聞けてよかった。奉太郎が天文部の女子うんぬんいったのも
里志をかばう為だと知った千反田は、どう思っただろうか?
摩耶花に対する答えはもう少しで出そうだと言う里志。
奉太郎は、里志の頭をコツンと叩き、
「お前は器用なくせに、不器用すぎる」
と一言。
「すまん、お前の事を何もわかってなかった」と、里志に言うべき
なんだろうが、言えないな…と心の中で思いながら、奉太郎は里志と
一緒に帰っていく。
家に帰った奉太郎は、千反田に連絡を入れる。
奉太郎は無事にチョコを里志に渡したといい、千反田は
また、奉太郎の優しさに触れて「今日はまたありがとう
ございました」とお礼を言う。
里志は摩耶花に電話をする。
「あのさ…話があるんだ」
おお!? 里志はついに答えを出すつもりか?
奉太郎はお姉ちゃんからもらったチョコレートをかじる…
「苦い」
今回はこんな感じでした。
苦い話でしたねえ…何が一番苦いって、奉太郎がもらった
チョコがお姉ちゃんからのビターチョコレートの板チョコ
一枚だけだって事ですよ!!
千反田はチョコくれなかった…w
里志が摩耶花に電話して、話があるって言っていたけど
もしかして、ちゃんと答えを出す気になったのかな?
摩耶花の事を大切に思うが故に、答えが出せない里志。
なかなか、難しい事だとは思うが、摩耶花の事を好きなら
余計な事を考えずに、摩耶花の気持ちを受け入れればいいと思う。
奉太郎は今回の里志の事を、どう思ったんだろうね…
色恋沙汰なんて、省エネ奉太郎には、面倒くさい事
なのかもしれないが、実は、千反田という対象が
奉太郎にとっての色恋沙汰の相手かもしれない事を
奉太郎はそろそろ気付き始めている…のかも?
少なくとも、千反田は、奉太郎の事、好きですよね。
摩耶花に好きな人いないの?と訊かれた時の千反田、
なんて言ったんだろうねえ…。
次回はもう最終話ですねー お名残惜しい!
前回までのレビューは以下からどうぞ
第一話 伝統ある古典部の再生
第二話 名誉ある古典部の活動
第三話 事情ある古典部の末裔
第四話 栄光ある古典部の昔日
第五話 歴史ある古典部の真実
第六話 大罪を犯す
第七話 正体見たり
第八話 試写会に行こう!
第九話 古丘廃村殺人事件
第十話 万人の死角
第十一話 愚者のエンドロール
第十二話 限りなく積まれた例のあれ
第十三話 夕べには骸に
第十四話 ワイルド・ファイア
第十五話 十文字事件
第十六話 最後の標的
第十七話 クドリャフカの順番
第十九話 心あたりのある者は
第二十話 あきましておめでとう
漫画・アニメアンテナ
里志サイテー
by まさお (2012-09-16 12:51)