昭和58年の夏、文筆家の父・正明の都合で山間にあるニュータウン「嫦娥町」に引っ越す
ことになった九澄博士。足の不自由な妹を先に部屋まで連れて行く父に頼まれて、荷物を
トランクから出そうとしていると、どこからか鈴の音が聞こえ、振り返ると、そこには
博士に向けて微笑みを送る少女が立っていた。少女は博士と目があうと、いきなり
抱きついてきて自己紹介をする。彼女の名前は摘花五十鈴、五十鈴は博士の名前を聞くと
これからよろしくね!と言って、その場を去る。

始業式も済ませ、いよいよ授業が始まる日、朝食を食べながら、父、正明は嫦娥町に伝わる
狼信仰等の伝説を引用して新しい作品をつくっていると博士と妹のマナに説明する。
学校の事を聞かれた博士が、みんないい人だと当たり障りのない答えをすると、マナは
五十鈴の事を持ち出す。五十鈴は博士が引っ越してきて以来、ずっと博士にべったり
なのだという。ついに博士にもモテ期がやってきたと博士をからかうマナ。

マナと学校へ行く途中、五十鈴がやってきて、なんとなくマナと五十鈴で博士の
取り合い?のような雰囲気になるが、結局、博士と五十鈴、2人でマナを小学校まで送り
五十鈴は博士とこれから、一緒に学校に行く約束をする。

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