虚刀流当主を尋ねて本土からやってきた女は、尾張幕府家鳴将軍家直轄預奉所
軍所総監督という肩書きを持つ自称・奇策士のとがめという者だった。
とがめが虚刀流当主を訪ねてきた理由は、伝説の刀鍛冶・四季崎記紀が
その人生をかけて完成させたという十二本の完成形変体刀の蒐集を、虚刀流の
当主に依頼する事だった。
絶刀・鉋(ぜっとう・かんな)斬刀・鈍(ざんとう・なまくら)千刀・鎩(せんとう・つるぎ)薄刀・針(はくとう・はり)賊刀・鎧(ぞくとう・よろい)双刀・鎚(そうとう・かなづち)悪刀・鐚(あくとう・びた)微刀・釵(びとう・かんざし)王刀・鋸(おうとう・のこぎり)誠刀・銓(せいとう・はかり)毒刀・鍍(どくとう・めっき)炎刀・銃(えんとう・じゅう)この12本の刀をすべて集める為に、とがめは、金でも名誉でも動かず、愛で
動く人物を捜していたのだ。
「鑢七花。わたしに惚れていいぞ」決め台詞殺し文句を言ってやったみたいに、とがめが得意になった次ぎの
瞬間、七実が動き、七花ととがめを突き飛ばす。すると、無数の手裏剣が部屋に
降り注ぐ。もし、七実が七花ととがめを突き飛ばしてくれなかったら、
七花はともかく、とがめは風穴だらけになっていただろう。どんでもない
不意打ち、七花は即座に立ち上がり・・
「ふざけんな! 親父が建てた家だぞ!!」
そう言うと、七花は手裏剣が飛んできた方向へ一気に駆け出し、その姿はすぐに
見えなくなった。
クリックで別ウインドウ原寸大表示敵は暗殺専門の忍者集団「真庭忍軍」人数は1人、とがめは断言する。
なぜ、その真庭忍軍の者がこんな僻地に来ているのかという事を考えるとがめと
七花。尾行された覚えもないというとがめだったが、不承島に来る際は
自分で船を漕いできたのではなく、船頭にがいたという・・・船頭?
つまり、その船頭が真庭忍軍だったのである。その事実に気付いたとがめの
顔色は一気に青くなる。
「まずい そいつは四季崎の刀を持っておる!」・
・
・
七実の予想通り、真庭忍軍の忍者を追い、砂浜にたどり着いた七花。
忍者は、自分を真庭忍軍十二頭領の1人、真庭蝙蝠だと名乗る。真庭蝙蝠は
とがめの情報目当てでこの島に来たので、彼女の情報を聞いた七花達も殺さ
なければならないと言う。どうやら、とがめは、以前、彼女を裏切り、刀を
持ち逃げした錆白兵以外にも、どうやら真庭忍軍にも刀収集の依頼をしていた
らしく、とがめの情報はほとんどすべてもう知っている事だったと言う蝙蝠。
蝙蝠は、自分が所有する四季崎記紀の完成形変体刀十二本のうちの一本、
絶刀・鉋を、なんと体の中から取り出す。蝙蝠の忍術は、体の中になんでも
仕込めるというものらしく、どう考えても、胴体より長い刀を口から
取り出した事の方に驚く七花w 蝙蝠は「んじゃ、こういうのはどうよ!」と
気勢を発し、大上段からその刀を振り下ろし、砂めがけて刀を叩きつけ、砂煙を
巻き起こし砂煙の中を一気に駆けて、鉋による突きを繰り出す。
「虚刀流『菊』」七花は繰り出された鉋を背中の皮一枚切らずに、両腕で背中にがっちりと固定する。
Σ(゚Д゚;ヒエー なんて技だ~ 背中とか色々切れそう~w
次ぎに七花は一気に反撃に転じるが、少し反撃した後、七花は、びっくりした
表情を浮かべ、鉋について語る。さきほど、七花が繰り出した技、虚刀流・菊は
相手の刺突を背中でかわしながらがっちり固定する技ではなく、実際は長刀を
相手に使用する、刀をまっぷたつにする技なのに、刀が折れなかった・・
その刀は絶対変だぞ、と。
つまり、本当に、鉋は凄い刀であるということ、今度はその刀を絶対にへし折って
やると、虚刀流二の構え『水仙』を繰りだそうとする。すると、そこへ
「バカーヾ(゚д゚)ノ゛」という叫び声と共に、奇策士・とがめが現れる。
とがめは、なるべく派手な技を使って、刀は折らずに、蝙蝠を倒せと言い出し、
七花がその通りにしようとすると、蝙蝠は口から手裏剣を吐き出し、その隙に
とがめを拉致し、その場から逃げてしまう。
とがめを拉致した、蝙蝠は、情報をもっているとがめ以外を殺すと言い、忍術を
使い、骨格すべてを作り替え、とがめそっくりに成る。声までもすべてが
とがめそっくりになった蝙蝠は、体から、とがめそっくりな衣装を取り出し、
それに着替え、とがめは木に縛り付け、1人、七花達を倒しに向かう。
とがめを捜す七花の前に現れたとがめの姿をした蝙蝠は、七花の背後から
「七花!」ととがめのフリをして現れる。蝙蝠の変身能力を知らない七花が
それがとがめではなく蝙蝠であるという事がわかるハズがないのだが、
七花は振り向きざまに、虚刀流『牡丹』を繰り出し、後方回し蹴りを
とがめ・・じゃなくて、蝙蝠の腹部へと食らわした。まさか回し蹴りを
腹部に食らうとはこれっぽっちも思ってなかった蝙蝠は、その衝撃で思わず
鉋を吐き出してしまうw
七花は蝙蝠が吐き出した鉋を見て、やっと、目の前のとがめの形をした者が
蝙蝠であると認識する。蝙蝠が受けたダメージは甚大で、なかなか彼は立ち上がれ
なかった。蝙蝠は、とがめがなぜそこまでして刀を集めたいのか、その
真実について語り出す。
とがめは先の大乱の首謀者、飛騨鷹比等の娘で、殲滅された飛騨一族のたった
1人の生き残りであり、現在、幕府に勤めながら、虎視眈々と次代将軍の
御側人のポジションへの出生を狙い、いずれ、御側人になったあかつきには
復讐をするつもりなのだと蝙蝠は語った。
七花はとがめが飛騨鷹比等の娘だった事を聞いて凍り付く。なぜなら、それは
かつて、自分の父親、虚刀流六代目当主、鑢六枝が手刀で討ち取ったと
言っていた華々しき英雄譚だったのだ。目の前で一族を殺された当事者である
とがめは、もちろん七花の父が自分の父親を殺したことを知っていながら
刀集めを依頼している・・真庭忍軍にも、錆白兵にも裏切られた後、他に
選択肢がなかったから・・・・!
クリックで別ウインドウ原寸大表示真実を知った七花は、いつの間にか自分そっくりに変身していた蝙蝠に言う。
「なあ・・そのとがめの秘密を知っているのは他にもいるのか?」
蝙蝠が、他に知っている人はいないと言うと
「じゃあ、あんたをきっちり倒せばそれでいいんだな?」
七花の口からでた宣戦布告のような言葉に、蝙蝠は理解不能の反応を示す。
「虚刀流七代目当主、鑢七花-----推して参る!!」七花の姿の蝙蝠は鉋を構え、大きく飛び上がる。七花とまったく同じ体に
変化した自分が、鉋を構えたら、七花に負けるわけない・・蝙蝠はそう思っていた。
しかし、次ぎの瞬間、蝙蝠の手から鉋が飛んでいってしまう。驚く、蝙蝠に
七花は言う。
「虚刀流の人間ってのは、代々、剣術の才能って奴がこれっぽっちも ねえんだよ! 刀を使わない剣士なんじゃない。 刀が使えない剣士なんだ!!」派手な技を決める予定の七花は落下してくる蝙蝠に丁寧に最終奥義の説明をする。
「ちなみに、最終奥義とか言ったけどさ、それはなんでかってえと、これは俺が
昨日考えたばかりの必殺技だからだ!!」
一の奥義・『鏡花水月』
二の奥義・『花鳥風月』
三の奥義・『百花繚乱』
四の奥義・『柳緑花紅』
五の奥義・『飛花落葉』
六の奥義・『錦上添花』
七の奥義・『落花狼藉』
「必殺の奥義を一気に七つ食らわせ、
一瞬で相手を八つ裂きにするところから、とりあえずこう名付けてみた」
とがめから言われた通りに、最後は派手に決める七花。
「虚刀流、『七花八裂』!!」・
・
・
木に縛り付けられたとがめは、どうやっても縄から逃れられず、もがいていたw
すると、戦いを終えた、七花がとがめを見つける。縛られ、身動きができず、
口も塞がれているとがめは、七花を睨む。七花はとがめの目を見て
「あいつが言っていたのはそういう目のことかー
俺にはきらきら光って随分と綺麗に見えるけどなあ」
七花の言葉を聞いて頬を赤らめるとがめに、七花は蝙蝠からゲットした鉋を見せる。
「とりあえず・・・まずは一本だ」七花の言葉を聞いて、とがめは思う。
なんだろう、その・・・これから先があるような物言いは・・「勘違いしないでくれよな、あんたのためなんだからな。
別におれは金に目がくらんだわけでもないし
四季崎の刀の毒が回ったわけでもないし
ましてや幕府のためだなんてこれっぽっちも思っちゃいねえ。
ただ、あんたのために、したくなっただけなんだからな」
七花はこれから旅路を共にする、とがめに対して笑いかけながら言う
「おれはあんたに惚れることにしたよ」とがめは七実に七花を託され、七花と共に、島を出る。
船を漕ぐ七花にとがめは4つの指示を出す。
とがめ「まずさっき言ったことだ。刀を折るな」
七花「了解。おれは刀を守ろう。二つ目は」
とがめ「わたしを守れ。四季崎の刀集めが目的とは言っても
わたしが死んでは何にもならん。」
七花「了解。おれはあんたを守ろう。三つ目は」
とがめ「そなた自身を守れ。これはそなたをおもんばかって言っている
わけではないぞ。四季崎の刀を十二本集めるまで、死ぬことを許されぬ」
七花「了解。おれはおれ自身を守ろう。四つ目は」
とがめ「そなた自身を守れ」
とがめは同じ事を言って、七花に背を向ける。
とがめ「これは、まあ、そなたをおもんばかって言っているわけだ」
七花「・・・・・」
とがめ「死ぬな。厳しい旅程にはなるが、決して死ぬな。
・・できるな。できんとは言わせんぞ。はやく了解と言え」
七花「極めて了解。それでどうする?」
とがめ「まあ、焦るな。街に着いたら服を買ってやる」
七花「わかった、愛してるぜ」とがめ「うむ。私のことを好きなだけ愛せ」クリックで別ウインドウ原寸大表示第一話脚本:上江洲誠
絵コンテ・演出:元永慶太郎
絵コンテ協力:岩畑剛一
作画監督:板垣敦 又賀大介
エンディングテーマ:「誰そ彼の月華」妖精帝國
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いや~面白かったですね、1時間あっという間。実は始まる前は、監督が
元永慶太郎なんで、ちょっとどうなるのかな~とか思ってたんですよね。
だって、元永慶太郎の最近の監督作品と、いえばあかね色に・・とタユタマ
ですよ?w しかし、やっぱり、西尾維新の原作自体が、非常に面白いという
ことで、アニメになっても、元永慶太郎が監督でも、面白かったという結果に
なりましたね。
なんか、主人公の男が、ヒロインの事を、愛してるぜ!とか言っていると、
どうしても、バタアシ金魚とかお茶の間のカオルを思い出しちゃうんだけどw
それでも、七花がとがめの事を愛しているぜとか言うと、ちょ~かっこいい。
七花役の声優の細谷佳正ってけっこう、無名ですよね。今まで聞いたことなかった。
彼、この役、すごくいい感じに演じていますね~ 今回のラストの部分の
とがめと七花の会話の中の言い回しとか、七花そのものって感じがしました。
なんていうか、七花の心が美しさと強さが伝わってくる誠実な演技なんですよね。
非常によかったと思います。鈴木千尋もよかった。今回だけなんだろうけどw
田村ゆかりについては、まだ微妙・・・どうなんだろう・・って、多分、ついさっき
まで、PSPでなのはのゲームやってたからか?w
化物語もそうですけど、会話が楽しいですよね。あらすじだけでは
語りきれない会話の楽しさがある。これは見ないとわからない。
しかし、さすが、1時間アニメ、あらすじ書くの疲れたw
これから、月に一回、全部で12話、刀語、楽しみですね。
次回は
2月8日(月)の深夜25:10あたりから。この時間帯、アニメが
重なってて困りますね。25:30からはソラノヲトだったりするし・・。
ちなみに、月1だし、見逃しがちな刀語ですが、地上波放送の後に
BSフジで全国放送あります。1/30あたりのド深夜ですけど、もし見逃していたら
録画設定しましょう!
スタッフ原作:西尾維新「刀語」(講談社BOX)
キャラクター原案:竹
監督:元永慶太郎
シリーズ構成:上江洲誠
キャラクターデザイン・総作画監督:川田 剛
美術監督:工藤ただし
色彩設計:手嶋明美
特効監修:谷口久美子
撮影監督:中村圭介
編集:たぐまじゅん
音響監督:えびなやすのり
音楽:岩崎琢
アニメーション制作:WHITE FOX
キャスト鑢七花(CV:細谷佳正)
とがめ(CV:田村ゆかり)
鑢七実(CV:中原麻衣)
真庭蝙蝠(CV:鈴木千尋)
鑢六枝(CV:大川透)
ナレーション(CV:池田昌子)
他
オープニングテーマ「冥夜花伝廊」 栗林みな実
エンディングテーマエンディングは毎回それぞれの物語に準じ制作された曲になるらしい
第一話のエンディングは
「誰そ彼の月華」妖精帝國