しでの鳥
つまりはホトトギスの怪異じゃな
目には青葉山ほととぎす初鰹の、ホトトギスじゃ。
連中はフェニックスなどと嘯いておったが、このホトトギスには
托卵という性質があるそうじゃな。他種の鳥の巣から親鳥が
離れたときを見計らって、巣にある卵を押し出して地面に落とし
そして代わりに自分の卵を産んでおき他種の親鳥にその卵を温めさせ
孵させるだそうじゃ。怪異としてのホトトギス、しでの鳥の習性も
やはりそれを引き継いでおるの。要は托卵じゃ。しでの鳥は人間に
托卵する。フェニックス、不死の鳥として子を孕んだ母親の胎内に
転生する。一般的に知られておるフェニックス伝説と言えば
老鳥が燃え盛る炎の中にその身を投げ、炎の中より新たな
生命として生まれ変わる…というものじゃが

つまり、暦達の母が、15年前、胎内に怪異を宿し、そして生まれた
のが阿良々木月火、生まれ変わったのがしでの鳥…という事だった。

後は続きからどうぞ