武装司書モッカニア、かつてはハミュッツと並び、エリートとして将来を
嘱望されていた。全ての生物を喰らい尽くす無数の黒蟻を操り、ハミュッツに
匹敵する強さを持ちながら、心を病んで図書館の地下書庫奥深くに引き籠もって
しまって以来、彼の姿は地下書庫で時々みかけるくらいになっている。
そんな引きこもりのモッカニアを気にする最年長の武装司書・イレイアは
モッカニアの部屋を尋ねて来る。イレイアは、解放日で仕事が忙しいので
モッカニアに仕事を手伝うように頼むが、モッカニアは意に介さない。
イレイアは机の上に置かれた、本の欠片を見つける。本はたとえ欠片であろうとも
全て書庫に収めなければならない。イレイアがその本に触れようとするが
彼女の直感とモッカニアのただならぬ雰囲気がそれを阻止する。

この本に触れれば、モッカニアに殺される・・

イレイアは、モッカニアに、大事ならば、本の欠片をちゃんとしまっておけと
言うのが精一杯だった。

後は続きからどうぞ