クリックで別ウインドウ原寸大表示大通りと交錯する東急ハンズの前で帝人は1人、波江を待っていたが、波江は
2台の車で乗り付け、部下の男達を引き連れて現れた。男達はそれぞれ
周囲に散らばり、波江だけが帝人に話しかけてきた。波江はさっそく
取引について聞いてくる。帝人は「私は貴方の探してる人を預かってます」と
波江に切り出す。波江はまったく動じず、いくら欲しいのか?とつかさず
帝人に尋ねる。帝人がお金はいらないと答えると、じゃあ何を取引しようと?と
波江は再び聞いてくる。
「真実です」
帝人の言葉を理解できなかった波江は「今なんて言ったの?」と聞き返す。
「貴方の弟が、張間美香さんにやった事と、そして貴方達が美香さんの身体に
やった事を認めてもらいたいんです。残念な事に状況証拠しかないので・・
率直に言います。 自首してください。」
帝人の言葉を聞いた波江は、今までの冷静な表情をいっぺんさせ、怒りに
満ちた顔になり、"弟の邪魔をする人はいたらいけない"と言い出す。
波江の言葉を聞いた帝人は、その自己満足的な身勝手な理由によって周囲の
人々が不幸になったり死人まで出たりしているのが許せなくなり怒りに震える。
波江と帝人は暫く押し問答を重ね、帝人はポケットの中に手を入れ、携帯を
握りしめる。
「僕は信じる・・・みんな・・きっと・・」そう心の中で思った帝人は、適当な事を喋りながら、相手の注意をギリギリまで
自分1人に引きつる。そして、波江が、部下の男達に合図を送り、帝人を排除
しようと動いた時、帝人は言う
理屈が通じない相手に挑む力も知恵も僕にはありません。
努力する時間さえも与えてもらえない。
だから! 僕は数に頼る!そう言って帝人は携帯の送信ボタンを押した。
すると周囲にいる人々全員の携帯が一斉になり出す。動揺する男達と波江・・
すべての人達は携帯の画面を見ているのだった。
携帯に送られた指令はただ一つ。
「今、携帯のメールを見ていない奴らが敵だ。 攻撃をせずに、ただ静かに見つめろ」最初、ダラーズはただのネタに過ぎなかった。帝人が発案し、ネット上で
知り合った何人かが面白がって協力し、池袋に架空のチームを作り、ネット上のみで
その名前を広げていく。各種噂を流した後、情報が一人歩きし始めた所で
帝人達はダラーズの完全パスワード制のサイトを作った。サイトのパスワードは
メールや、色々な掲示板を使って流し、色々な掲示板にメンバーの書き込みを
大量に用意した。こんなネタだったダラーズが、次第に話がおかしな方向へ
進み始める。虚構から始まったはずのものがいつの間にかネットだけではなく
現実の世界で広がっていったのだ。あまりにも大きくなってしまった事で
怖くなった帝人の仲間達はダラーズから離れていき、創始者である者は
帝人1人になったが、帝人は1人でネタであるダラーズを管理し続け、
必死に演じ続けた。
そして、今夜、そのダラーズがついにその実体を現したのだった。
臨也は携帯の画面を眺めながら呟く
「思った以上に楽しいよ・・」携帯の指令を見たダラーズ達は、皆一斉に、波江とその部下達を取り囲み、静かに
見つめる。視線に晒された波江達は激しく動揺する。
クリックで別ウインドウ原寸大表示夕方、門田達は偶然にも、首に傷のある女を保護していた。しかし、女が
何も語らない為に、試しに、ダラーズの掲示板に、首に傷のある女を保護した
事を書き込んでみると、ダラーズのリーダーである帝人からのレスがあり
その後のやり取りで、門田は首に傷のある女をセルティの所に連れて行く事を
了承し、ついに、セルティは女と対面する。セルティは女に名前を聞く。
暫くの沈黙の後、女は呟く・・
「セルティ」その言葉を聞いた後、セルティは何かふっきれたかのように走り出し、
ビルの屋上で黒バイク、コシュタ・バワーの嘶きを轟かせ、ビルの壁面を
垂直に落下する。
ああ 私には首が無い。私は化け物だ。多くを語る口も、相手に情熱を伝える瞳も持たない。だが、それがどうした。それがどうしたというのだ。地上に降り立ったセルティは漆黒の巨大な鎌を振り上げ、襲いかかってくる
波江の部下達を次々と倒す。
私はここにいる。確かにここに存在する。目が無いというのならば我が行状の全てを刮目して見るがいい。化物の怒りに触れた者の叫びを存分に耳にするといい。聞こえるはずのないセルティの叫び声は人々に聞こえていた。波江の
部下がセルティのヘルメットを警棒で飛ばす。もちろん、そこには首はない。
私はここだ。ここにいる、ここにいるのだ。私は既に叫んでいる、叫んでいるぞ。私は今ここに生まれた。私の存在をこの街の中に刻み付ける為に叫ぶセルティを取り囲む人々の中から帝人が少し離れると、そこに突然
矢霧誠二がメスを握りしめ現れる。
「セルティを返せー!!」
そう叫びながら誠二は帝人に襲いかかる。
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アイザックとミリアが出た事で興奮しすぎて、見終わった後、内容全然覚えて
なかったw もう、まさか、あそこであのアイザックとミリアが出るとか
全然予期してなかったので、思わず、キャ━━━━(゚∀゚)━━━━!!と
夜中だというのに叫んでしまった。もちろん嬉しくて。こういう嬉しい
サプライズがあるから、アニメって素晴らしい!とまで思ってしまった。
ってことは、アイザックとミリア、ダラーズなんですねw
セルティがビルから降りる所から、なんで、セルティの声がみんなに
聞こえたんでしょうかねえ? 気合い?w 聞こえたっていうより、人々の
脳内に響いたのかな? テレパシーみたいに。
いや~しかし、今回は、アイザックとミリアにつきるな。もうそれだけしか
思いつかんw なんという存在感。あのシーン、何度でも見たくなる。
クリックで別ウインドウ原寸大表示前回までのレビューは以下からどうぞ#01 「開口一番」#02 「一虚一実」#03 「跳梁跋扈」#04 「形影相弔」#05 「羊頭狗肉」#06 「東奔西走」#07 「国士無双」#08 「南柯之夢」#09 「依依恋恋」#10 「空前絶後」