満州・・ロシアと国境を接する中国大陸東北部はそう呼ばれていた。
この広大な地域の権益を確保しようと目論んでいた日本がこの地に置いた
守備隊は1919年独立し以後、歴史の転換点において暗躍し、内外にその名を
知られる。だが、満州事変の2年前、関東軍の一個中隊が忽然と姿を消した
事は機密事項であり、その事実を知る者は今なお少ない。

セルゲイ・クライネフ-----
ユダヤ系ロシア人 幼い頃家族と共にドイツに亡命してヴァイオリニストと
して活躍している。日本公演を終え、次ぎに上海を訪れる予定の彼だが
日本公演で日本に滞在していた際に、すでに亡くなっている幾何学の大家の
帝大教授の京都の家を訪れ何らかの機密情報を得た可能性があるという。
生前の教授は関東軍と関わりがあり、その事でクライネフの事が明るみに
なったのだ。クライネフが某国のスパイであるという証拠を掴む為に
桜井機関の4人は動き出す。

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